「即戦力・課題解決への自走力」を感じ依頼。 ハードルの高い目標への迅速な仮説検証とリード獲得から得た新たな視点

EXECUTIVE SUMMARY

  1. 「freee会計」、「freee人事労務」などを展開するfreee(フリ-)株式会社は、日本におけるSaaS(Software as a Service)の代表的な企業としてその名を知られている。2023年10月から開始のインボイス制度に向けて、利用企業を増やすためにより広いお客さまに向けてアプロ-チする必要があったが、社内リソ-スの不足を感じていた。
  2.  同社が求めていたのは「即戦力になり、仮説検証を自走してくれる営業代行」であった。紹介や伝手ではなく、営業代行企業の公式サイトを一から比較検討、初見のプル-セルに依頼。結果「成果にコミットすることを数字で示してくれた」「スタ-トアップから大手まで、どのフェ-ズにおいても最適解をくれる企業」と太鼓判を押していただいた。

《お話を伺った方》

freee株式会社(撮影当時)
営業部 マネージャー:篠崎 様 (以下、篠崎)
営業部:渡邊 様 (以下、渡邊)

《インタビュア-》

株式会社プルーセル
事業責任者:友野 弘輝
セ-ルスコンサルタント:三上 匠海

Company profile

2012年7月創業。スモ-ルビジネス(個人事業主と従業員が1,000名未満の法人)における会計・人事労務・販売管理などのバックオフィス業務を統合する「統合型経営プラットフォ-ム」の開発・提供をおこなっている。2019年12月には東証マザ-ズ市場(現グロ-ス市場)に上場を果たした。2023年6月には、有料課金ユ-ザ-企業数は46万事業所(2023年6月期 第3四半期決算より) を突破(対前年比20.6%増/ 売上高は前年同期比39.5%増)。ミッションは「スモ-ルビジネスを、世界の主役に。」

2023年10月からのインボイス制度開始に伴い、クラウド市場に生じた大きなニ-ズ

■ freeeさまは、関連会社のリブ・コンサルティングを含め、当社とはこれまで全くお付き合いがなかった状況で、ご依頼を頂戴いたしました。そのきっかけを教えてください。

篠崎 実は、直感で決めました(笑)。営業代行の依頼を検討していたころ、部下からピックアップされた企業は5社ほどありましたが、プル-セルさんのサイトを拝見して「これだ」と思ったのです。

■ その「直感」をもう少し掘り下げさせてお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか?

篠崎 おかげさまで、クラウド会計をはじめをはじめとしたfreeeのサ-ビスは、自営業や中小企業の事業主さまに広く知られるようになりました。しかしながら、スモ-ルビジネス向けのクラウドサ-ビスについては、まだ伸びしろがあると感じています。そこへ、2023年10月からのインボイス制度(※)の導入が決定。事業者さまにおいては、制度に対応した請求書管理や帳簿の作成など、より複雑な業務への対策が求められるようになりました。

(※)インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは?
インボイス制度とは、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式で、2023年10月1日から導入の制度。

 

■ インボイス制度の適格請求書作成や、消費税の計算については、経理処理がとても面倒になるため、事業者の皆さん、悩みのタネですよね。

篠崎:freeeでは、法改正などに伴うシステム変更もクラウドなので自動対応できます。例えば「freee請求書」では、適格請求書作成に求められる項目入力や、消費税や源泉所得税の計算は自動なので、請求書の作成が簡単です。

請求書は、取引先管理や会計を含む経理・財務業務全般、さらに人事労務管理と密接に結びついています。「インボイスを機に、請求書発行業務だけでなく、バックオフィス業務のシステム全般を見直したい」というニ-ズをもつお客さまにアプロ-チすることで、より多くの会員企業獲得につながるだろうと、これまでにない高い目標を掲げて取り組むことになりました。

追い風としては、10月からのインボイス制度導入に伴い、インボイス制度に対応した会計ソフトやレジ、PCなどを導入する事業者には「IT導入補助金」が適用されます。インボイス推進のために、これまでの「50万円以上」という下限金額の制限が撤廃され、freeeも対象になりました。

■ 確かに、業務システムを同じ会社で統一すれば、受発注の管理から請求書を作成し、そのまま帳簿に請求情報が引き継がれるなど、連携していて事務コストの削減に大きく貢献できますね。

篠崎:しかし、当社ではそれに向かって突き進むことができない3つの課題がありました。

プル-セルに決めたポイントは「即戦力になる営業力」「仮説検証ができる自走力」が両立すると感じたから

 

■ 市場のニ-ズが高いサ-ビスをより多くの方に提供する…まったく問題がないように思えますが、freeeさまの社内における3つの課題とは、どのようなものだったのでしょうか?


篠崎
1つ目の課題は、インサイドセールス(以下IS)の不足です。当社の営業部門は、リ-ド獲得後のフィ-ルドセ-ルス(以下FS)は強いのですが、それまでのISには弱点がありました。こちらから認知や接点をさらに広げるという活動についてノウハウの蓄積が足りていなかったのです。
 
2つ目の課題は「じゃあ新しくインサイドセ-ルス部門を立ち上げよう」と考えたとしても、内製するとなると、人材を採用して育成するまで間にインボイス制度開始に伴う大きな需要を逃してしまうことです。
 
3つ目の課題はそのような状況に対してさまざまな施策の仮説検証をスピ-ディ-におこなうための、リソ-ス不足でした。
 
これら3つの課題を満たしながら目標を達成するには、外からの力を借りる必要があると考えました。
 

■ 社内のリソ-ス不足を補うべく、即戦力かつ仮説検証を自らおこなう、これがfreeeさまの求めていた営業代行ということですね。

篠崎そうです。FSはFSで手いっぱいのため、ISについてはこちらの指示待ちにならずに自走して成果を上げてくれること、それが営業代行を選定する条件でした。最初に「直感」と話しましたが、実際にプル-セルさんとお仕事をしてみると、それが間違っていないことを確信しました。

期待以上の成果とともに得られたメンバ-の意識変化

■ご依頼いただいた「直感」が当たっていたというのは、どのような点においてでしょうか?

篠崎:まず、数字への期待を満たしてくれたことが一番です。「成果にコミットする」を正に示してくれました。また、我々の目指したいものをくみ取り、想定よりも早い動きで対応いただいたことも「自走力」を感じました。

■ 具体的にどのような点が「早い」と感じられましたか?

篠崎:こちらの想定では、2022年11月からの依頼で、年内くらいに仮説検証を済ませていただき、2023年1月からの成果を見込んでいました。しかし、プル-セルさんは11月にはすでに仮説検証を終わらせ、12月から具体的な取り組みを開始。スピ-ド感がありましたね。

提出いただいたチャネル別のアプロ-チやその結果の分析報告についても、とても詳細で質が高かったため、マ-ケティング部門でも大いに施策の参考になりました。当社からのさまざまな要望に応える形でのフィ-ドバックも的確で、必要なものをくみ取って+αの提案までしていただいたのは、まさに求めていた「仮説検証の自走」でした。

■ ありがとうございます。お役に立つことができて、こちらも嬉しいです。他にもしプル-セルに依頼したことで感じたプラスの変化があったら教えていただけますか?

篠崎:社内のメンバ-のマインドが明らかに変わりました。正直なところ、当初掲げられた目標は、いくら追い風の機運があったとしても、ハ-ドルが高すぎるという空気があったことは否めません。しかし、そんな中でもプル-セルさんがいろいろな仮説を立て、さまざまなチャレンジをスピ-ディ-にこなして成果を出していくのを目の当たりにしたのは、大きな気付きを与えてくれました。

営業チ-ムはどうしても「目下の成果」に囚われがちです。しかし、プル-セルさんの仮説検証で「新たな顧客属性」に気が付いたり、お客さまへのコミュニケ-ションの取り方を見直したりなど、具体的な施策に落とし込むところまでナレッジも積み重ねられました。こうした数字以外の効果も、プル-セルさんが社内外を問わず「伴走する姿勢」を実地で見せて取り組んでくれたからだと思います。

事業規模・形態を問わず、どのフェ-ズでも頼りになる存在

 

■ 最後に、もしプル-セルを紹介するとしたら、どのような企業がマッチすると思われるか、お聞きしてよろしいでしょうか?

篠崎:実際に自社で依頼して一緒に仕事をしてみて思うのは、事業の規模・形態、どんなフェ-ズにあったとしても「営業での困りごとがある企業さんは、一度プル-セルに相談してみると良いのでは?」ということです。プル-セルさんは、モヤっとしていることを言語化して説明する技能にも長けているので、問題点を絞り込む前から加わってもらっても良いと思います。

当社では、仮説検証とリ-ド獲得を目指した活動を依頼しましたが、例えば「セ-ルス組織を強化したい」「新たに営業部隊を立ち上げたい」という内容も良さそうですよね。「チャネルの拡大」「決定権者へのアプロ-チ」など、ピンポイントのニ-ズにも応えてくれると思います。

ありがとうございます。そういえば、freeeさまはスタ-トアップとして自社のカルチャ-フィットを重要視されるようにお見受けしますが、外部組織を使わない文化の企業さまであったとしても、プル-セルはお役に立つことができると思いますか?

篠崎:これも「直感」になるのかもしれませんが、当社ではプル-セルさんにお仕事をお任せする段階で懸念することはありませんでした。「懸念することがなさそう」と思ったのでお任せしたのかもしれません。自社カルチャ-を大事にするといっても、そこ必要なのは「あくまで内製」にこだわることではないと思います。

社内で解決できなかった問題は、そのままにしてしまうと成長の流れが澱んでしまいます。「自社のカルチャ-を守るために、社外の方でも手をお借りすることをためらわない」ことも必要に応じてした方が良いのではないでしょうか。

Freeeさまの成長の秘訣は、プロダクトの素晴らしさと共に、この柔軟な姿勢にもあると感じる対談でした。貴重なお時間をありがとうございます。今後も引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

UPDATE
2024.09.20