EXECUTIVE SUMMARY
- 株式会社 Magic Shields(マジックシールズ)は、歩くときにはフローリングのように硬く、転んだ時にだけ凹んで衝撃を吸収する床「ころやわ®」を開発。高齢者の転倒骨折を減らす骨折予防床として医療機関・福祉施設向けに販売している。ミッションは「転んでも立ち上がれる世界を作ろう」。同製品の品質は高く評価され、2024年5月1日時点で日本全国600以上の医療機関・福祉施設で導入済みである。
- 同社は、転倒による大腿骨骨折を原因として寝たきりになる人がゼロになる未来を目指して活動している。しかし製品開発と製造に多くのリソースを取られてしまい、製品に自信があるものの営業までなかなか手が回らず認知拡大に困難があった。プルーセルへのご依頼により、新規開拓とともに売上も向上。営業トークへの学びもあったと語る。これからは必要とされる施設だけでなく、個人への販売も視野に入れ、新たな資金調達を目指す。
《お話を伺った方》
株式会社 Magic Shields(マジックシールズ)
CCO 営業・カスタマーサポート責任者:宝田 優子様(以下、宝田)
《インタビュア-》
株式会社プルーセル
セールスエキスパート:西森泰明
Company profile
2019年11月創業。超高齢化社会において、寝たきりや介護状態になる大きな原因の一つである高齢者の転倒骨折防止のため、独自素材「可変剛性構造体(特願2019-217550)」を開発。「転んだ時だけ柔らかい床、ころやわ®」の開発ならびに、製造、販売をおこなう。同社の社会貢献・功績は国内外で広く評価されている。
SilverEco®︎ Festival 2023:Best Well Ageing Award
第6回日本医療研究開発大賞(内閣府・健康・医療戦略推進事務局):スタートアップ奨励賞など受賞多数
公式サイト: https://www.magicshields.co.jp/
成長フェーズの機会損失を防ぐために
(株式会社 Magic Shields(マジックシールズ)CCO 営業・カスタマーサポート責任者 宝田 優子様)
■ 御社が、プルーセルにご依頼いただくにあたり課題と感じていた点を教えていただけますか
宝田:当社は素材から開発した「転んだ時だけ柔らかい床、ころやわ®」を医療施設などに販売しています。製品の品質を高めようと開発に取り組む反面、営業リソースが不足しており、認知がなかなか広がらないのが悩みでした。
■ 御社では、どのような営業手法を取られていたのでしょうか
宝田:病院をはじめとした医療機関や福祉施設という市場では、一般的なメディア広告による宣伝は難しいです。そのため、当社では展示会に参加し、ご関心をお持ち頂いた施設をリスト化し、後日お電話を差し上げるという営業手法を取っていました。しかし、この方法にはふたつの問題点がありました。
■ もう少し詳しく教えてください
宝田:ひとつは、営業担当の人材不足のためリストの施設すべてへの架電がカバーできないこと。もうひとつは、電話した先のアポイント率が良くなかったことです。改良を続けた製品が評価されたことにより、売上は右肩上がりとなっていました。しかし目標達成までのスピードをもっと早めたいと考え、やはりこれはプロに任せるべきではと判断し、プルーセルさんに力を借りることにしたのです。
目標の10倍、過去最高の売り上げを記録
(株式会社プルーセル 西森泰明)
■ プルーセルにご依頼いただいて、良かったことを教えてください。
宝田:プルーセル西森さんには2023年12月からお願いしました。成果があがってきたのは2ヶ月後。過去最高の売上を記録したのです。単月のアポイント獲得数で前年比の10倍で当社におけるギネス記録という、予想をはるかに上回るものでした。
■ ありがとうございます!それをプルーセルが達成できた成功要因は何だったのでしょうか?
宝田:まずは手が回らなかった施設へも幅広くお電話いただけたことです。プルーセルさんがすごいのは、我々がまだ手を付けていなかったところでも果敢にアプローチし、持ち前のコミュニケーションスキルで好感触を引き出してくるところです。新しいお客さまにも積極的に認知を広げたかった私たちにとって、プルーセルさんのチャレンジはありがたいものでした。
■ 医療関連施設は、電話営業に対してナーバスな反応だったりすることはあるのでしょうか?
宝田:現在のところ、そうしたご連絡はいただいていません。おそらくですが、施設で困っていることを傾聴した上で、本当に役立つ情報を伝えようという真摯な姿勢が伝わったのではないかと思います。
「聞くこと」から始まる営業に150回ものトークスクリプト改善
■ プルーセルが関わって、組織にとって良い影響があったことなどあれば教えてください
宝田:私たちは理学療法士など医療現場を知っているメンバーが多くいます。現場のニーズを拾い上げたからこそ「ころやわ®」が開発できたわけです。ただ、思い入れがある分、気負い過ぎていたのかもしれません。つい自社製品のことを語りすぎていたように思います。営業電話といってもお客さまのお悩みをお聞きすることが出発点だと、プルーセルさんのトークを聞いて改めて思いました。
■ プルーセルが制作したトークスクリプトはいかがでしたか?
宝田:営業のプロは、こんなにもトークスクリプトを常に見直して改善しているのだと感心しました。どんなに細かな点でも見逃さずにブラッシュアップしており、最終的には150回もの更新がありました。もし自社だけで営業を内製していたら、自分たちの説明の伝わらなさを棚に上げ、電話した先との相性で片づけてしまうところだったと思います。
プルーセルと手を取り合い売上拡大により資金調達も視野に
■ これからも「ころやわ®」導入を広げるにあたり、どのような今後を考えているか展望をお聞かせください。
宝田:「ころやわ®」は、転倒時の骨折を防ぐマットとして、これまでは病院、福祉施設に向けて導入推進を図ってきました。高齢化社会において、転倒による骨折はご本人のQOLを著しく下げるばかりか、介護に携わる周りの方、また医療費の増大という点においても予防が必要な分野です。
これから先は介護施設や障がい者施設にも導入をご検討いただけるように認知の拡大を目指しています。また、ToBだけでなく一時退院や自宅療養の個人の方に向けてToCの展開も視野に入れ始めました。プルーセルさんのご協力により、売上は順調に伸びており、新たな資金調達の目途もたち感謝しています。
■ ありがとうございます。最後に、御社から見て、プルーセルの活用をおすすめするなら、どのような企業や組織をお考えになるかお聞かせください。
宝田:私たちのように、開発や製造でリソースの大部分を使ってしまって新たな営業メンバーの雇用や教育もままならない……そんな企業や組織は実は多いのではないでしょうか。
「良い製品を作っていれば売れる」と、私たちもかつて思っていました。しかし、世の中にはいろいろな商品が溢れています。まずは知ってもらえないと検討の対象にもなりません。自分たちの力だけでは、売上アップのチャンスが掴めないと悩んでいるなら、ぜひ、プルーセルさんに協力を求めてほしいと思います。
- UPDATE
- 2024.11.13