支援実績と導入事例

CLIENT VOICE
支援実績と導入事例

EXECUTIVE SUMMARY

  1. 法人向けオンラインEAP(従業員支援プログラム)を提供するSmart 相談室は、エンタープライズ(大手企業)市場への事業拡大を検討していた。まずは内製を試みるもリソースと専門性の不足から断念し、外部委託の検討を開始。懸念点として「教育コスト(ディレクション工数)」があった。Smart 相談室のサービス内容、顧客ニーズや訴求ポイントなどを理解してもらうための負荷が高いと、外部に委託するメリットが薄れてしまう。何社か検討した中で、コミュニケーションの質ならびに商材や目標設定の解像度の高さからプルーセルへの依頼を決定した。
  2. プルーセルは、データに基づき特定したターゲット(健康経営優良法人)と有効な訴求軸でのアプローチにより、大手企業から多くのアポイントを獲得。そこから正式な受注も得られたことで、投資費用の回収も早期に達成した。本実績によって、エンタープライズ開拓は今後の事業計画にも重点施策として位置づけられる見込みだ。同社はプルーセルの支援について「データ分析と要因特定から再現性のある成果を創出できる」と評し、スタートアップや大手企業の新規事業部門など「未開拓市場の検証において戦略立案から実行まで伴走するパートナー」を求める企業に推薦できると語った。

《お話を伺った方》
株式会社Smart 相談室
事業責任者 伊禮 武彦(いれい・たけひこ)様
(以下、伊禮)

《インタビュア-》
株式会社プルーセル
マネージャー 朝比奈 聖海
セールスコンサルタント 小島波琉
(以下、―)

Company profile

2021 年設立。クラウド人事労務ソフトで名高いSmartHR のグループ会社であり、法人向けオンラインEAP『Smart 相談室』を開発・運営する。同サービスでは、臨床心理士等の専門家によるカウンセリングやコーチングをオンラインで手軽に利用でき、匿名でメンタルヘルスやハラスメント等の悩みを相談可能。従業員のメンタルヘルス不調を予防・早期発見することにより、エンゲージメント向上・離職率低下、ひいては企業の生産性向上に貢献を目指すシステムである。その利便性・専門性は高く評価され、多種多様な業種・規模の企業での導入が進んでいる。
https://smart-sou.co.jp/company

 

決め手は「お任せしたら、何とかしてくれそう」な安心感&「無理」をきちんと伝える誠実さ

― Smart 相談室が展開するオンラインのEAP(従業員支援プログラム)サービスはすでに多くの企業にご利用いただいています。このたび「外部委託で大手のエンタープライズ市場を開拓していこう」と考えられた背景にはどのようなものがあったのでしょうか?

伊禮
これまで当社はSMB(中小企業)を中心にサービスを展開してきましたが、その中で一つ仮説がありました。それは「従業員のメンタルヘルス対策への関心が高い大手企業は、Smart 相談室のサービスとの親和性が高いのではないか」というものです。もし、この仮説が正しければ、事業拡大への大きなステップとなります。

― プルーセルにご依頼いただく前に、自社での対応は考えられなかったのでしょうか。

伊禮
もちろん考えました。しかし、大手企業向けのアプローチは、中小企業とは異なる戦略や準備が必要です。事前の情報収集や、企業ごとの課題に合わせたコンセプトメイクなど、非常に手間がかかります。1社あたりの関係部署やキーパーソンも多く、接点作りも中小企業とはまるで違う。すでに中小企業向けとして動いている営業部隊が、片手間でできるものではありませんでした。内製で目に見える成果は出せなかったため、専門的なノウハウを持つ外部業者の力を借りようと検討を始めたわけです。

― 外注を考えた時、何か不安や懸念はありましたか?

伊禮
正直、不安はありました。一番大きかったのは、教育にかかるコストとディレクション工数についてです。いくら外部業者がプロといっても、全て丸投げでは済みませんよね。まずはSmart 相談室のサービス内容から始まり、ターゲット顧客のニーズ、効果的な訴求ポイントなどを、きちんと説明して理解してもらわなければなりません。1からの教育や情報共有にかかる手間を考えると「外部委託によって逆に社内の負担が増えてしまうのではないか?」「⾧い目で見たら、やはり内製?新たに正社員を雇用して教育する方が良いのでは?」と悩みもしました。

― 立ち上げ時の負担は、確かに重要なポイントですね。内製の再検討や他の営業支援会社などの選択肢があったなかで、最終的にプルーセルにご発注いただけた決め手は何だったのでしょうか?

伊禮
決め手は3 点です。1点目は「お任せしたら何とかしてくれそうだ」とイメージできたこと。打ち合わせでのコミュニケーションのスピード感や、質問に対する的確な回答に加え、事業内容やサービス特性、ターゲットについて、深く理解しようとする姿勢を見て「教育にかかる負担は軽くて済みそうだ」と期待が持てました。2点目は「正直さ」ですね。

― 「正直さ」とは、どのようなことでしょうか?

伊禮
他の営業支援会社の提案は「大体これくらいの成果目標で」という形通り、ともすればセールストーク的に聞こえる部分もありました。その点、プルーセルは「過去の類似案件データに基づくと、これくらいの数値を目指すのが現実的でしょう」と、具体的な根拠と共に、達成可能な目標ラインを率直に提示してくれました。
さらに「もし難しそうであれば、途中で正直にお伝えします」と誠実な態度だったのも良かったですね。高い目標を掲げても後で「できませんでした」となれば、当社の事業計画が狂ってしまいます。その点、プルーセルの「正直さ」はとても信頼できると感じました。

―ありがとうございます。「任せたら何とかしてくれそう」「正直」に次いで、3 点目の決め手についても教えてください。

伊禮
プルーセルが社員中心で支援をおこなっていることです。いわゆるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング(Business Process Outsourcing))サービスの場合は、ディレクターや現場の担当者が急に変わることがあります。プロジェクト中は一貫して同じ方に担当していただきたかったので、その点も安心材料でした。

 

「営業資料を渡しただけ」ほぼゼロ教育にも関わらず着実に進行したプロジェクト

― 実際にプロジェクトが始まってからの、プルーセルの具体的な活動内容や進め方についてはいかがでしたか?

伊禮
全体を通して、とても良かったなと思っています。特に印象的だったのは、プロジェクト開始初月の動きです。正直なところ、私自身が他の業務でとても忙しく、このプロジェクトに時間を割いて、細かく指示を出したり、フィードバックしたりが全然できませんでした。

― その間、プルーセル側はどのように動いていたのでしょうか?

伊禮
私が他業務で忙しくなってしまい、あまり関与できなかったのですが、プルーセルは言われたことをきちんとこなし、計画通りに粛々とタスクを進めてくれていたのです。
それこそ、営業資料だけ渡して「じゃああとでお願いします」くらいの状況でした。にもかかわらず、初回の報告会で進捗を確認した時には、既にある程度のコール活動が進んでいて、初期データの収集もきちんとされていたんです。
非常にありがたかったですね。結果的に、懸念していた教育工数はほとんどかかっていません。最初の「お任せしたら。何とかしてくれそう」と感じた直感が当たっていました。

― プロジェクトを進める中で、ターニングポイントになった動きはありましたか?

伊禮
ありましたね。とても印象に残る体験でした。自分たちがそれまで持っていた仮説を、プルーセルが具体的なデータによって裏付けてくれたことです。

― それは興味深いです。仮説とは具体的に、どんなことだったのでしょうか。

伊禮
当社が持っていた仮説は「『健康経営優良法人』※の企業と、Smart 相談室のサービスは親和性が高い」というものです。『健康経営優良法人』の認定を受けている、あるいは認定を目指している企業は、従業員の心身の健康やウェルビーイング向上を目指しています。健康経営を推進する企業は、メンタルヘルス対策、相談窓口の設置、ストレスケア、働きがい向上といった具体的な施策の実績が必要です。
Smart 相談室が提供するオンラインカウンセリング、コーチング、ハラスメント相談窓口といったサービスは、まさにこれらの具体的な施策ニーズに直接応えるものです。大企業にアプローチするなら、業種よりもこのセグメントではないかと思っていました。

(※健康経営優良法人:2016 年度に経済産業省が創設した「健康経営優良法人認定制度」によって認定された法人のこと。「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として評価されている
https://kenko-keiei.jp/
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin.html

この仮説をいずれ証明したいと思っていたので、プルーセルが「『健康経営優良法人』の企業様をターゲットとして、重点的にアプローチしたい」と提案してきたのには驚きました。

― そのご提案は、初期の広範なアプローチ結果を分析し、架電数、コンタクト率、アポイント獲得率などのデータを基に「最も効率が良い」と考えられるセグメントを抽出したものです。

伊禮
偶然の一致とはいえ、仮説を検証できる機会が到来したわけです。もちろん賛成しました。そこからの変化は顕著でしたね。アポイントの獲得率が一気に向上し、プロジェクト全体の成果が大きく伸びた感覚がありました。プルーセルは、単にコール数をこなすだけでなく、データに基づいて効果的なターゲットを見つけ出し、そこに集中するという戦略的な動きをリードしてくれました。非常に価値のある支援だったと感じています。

 

「こんなにアポイントが取れるんだ!」投資費用を大きく上回る成果が新たな事業計画にも影響

― プルーセルの支援がSmart
相談室にもたらした「効果」について、より詳しくお聞かせいただけますでしょうか。伊禮様の当初の「教育コストへの不安」は解消されたわけですが、期待と比べて実際の成果はいかがでしたか?

伊禮
「こんなにアポイントが取れるんだ!」というのが率直な感想です。件数だけでなく質も高かった。すでに正式に受注が決まり、プロジェクトの投資費用はすぐに回収できました。ハイリターンだったと言えるでしょう。

― 素晴らしいご報告です!ありがとうございます!

伊禮
エンタープライズ市場は難しいので「そんなに簡単にはアポイントは取れないだろうな」と、少し低めに見ていた部分があったんです。Smart 相談室はまだ新しいサービスということもあり、ニーズは予想できても、導入事例が十分とは言えない状態でしたから。ところが、蓋を開けてみたら、想定よりもずっと多くのアポイントを獲得していた。
しかも単なるアポイントではなく、明確な事業収益に繋がっている。私個人だけでなく、会社全体としての明確な成功事例となりました。

― 当社としても本当にうれしいです!

伊禮
今回のプロジェクトを通じて、『健康経営優良法人』というターゲットに、特定の訴求軸でアプローチすれば、確実に手応えがあるという仮説がデータで立証されました。
今後の事業計画においても、エンタープライズ開拓を「検証」から「実行」のフェーズへと移行し、優先度の高い施策として盛り込めるでしょう。プルーセルによる検証は、新たな事業の方向性を決定する助けになりました。本当にありがとうございます。

― Smart 相談室の成⾧戦略において、重要なマイルストーンとなるご支援ができたようで何よりです。

 

新市場にチャレンジするポジティブな空気を醸成

― 他に、定性的な効果としてはいかがでしょうか。例えば、社内の他の営業メンバーの方々への影響などはありましたか?

伊禮
良い意味でのプレッシャーを与え、結果的にモチベーション向上に繋がったと思います。というのも、今回のプロジェクトは、私とプルーセルが中心となって進めていました。当社の営業第一線からは少し離れた形だったわけです。その我々が、未開拓だったエンタープライズ市場で、データに基づいて仮説検証を行い、実際の大型受注まで繋げられた。
このプロセスと結果を社内で共有した結果「Smart 相談室のサービスが求められている新たな市場を発見できる」「自分たちも工夫しだいで成果を出せる」というポジティブな空気が生まれました。新しい市場への挑戦意欲を生んだというのは、副次的な効果として非常に大きかったと感じています。


当社の成功事例が社内の活性化にも繋がったとのことで、我々も支援したかいがありました。ところで今回、プルーセルにご依頼いただいていなかったら、あるいは他の会社に依頼していたとしたら、本プロジェクトはどうなっていたと想像されますか?

伊禮
そうですね……あくまで想像ですが、成果に関わる要因を深く追求せず、曖昧にしたまま終わっていた可能性が高いと思います。要因が分からないままでは、検証結果を次の戦略に活かすことができず、その場限りで終わっていたでしょう。仮に担当者の個人的なスキルで一時的にアポイント数を増加させても、事業計画には落とし込めません。
プルーセルに依頼したのは「教育コストをかけずに済みそう」というのが大きな理由でした。しかし、実際の支援で特に価値を感じたのは、アポイント取得までのプロセスと結果をデータに基づいて分析し、要因を明確にしてくれた点です。プルーセルが「ターゲットに響いた理由」「有効な訴求ポイント」まで深掘りをしてくれたため、再現性を担保できた。

― 要因分析による再現性の確保が、次のステップに進む上で重要だった、ということですね。効果について多角的なご意見をいただき、ありがとうございました。

 

「こうしたらアポが取れる」をインストールしたい企業へ

― プルーセルのサービスはどのような課題を持つ企業にマッチするとお考えになりますか?

伊禮
そうですね……まず一番にお勧めしたいのは、やはり「新規事業を持っている会社」ですね。当社のようなスタートアップやアーリーフェーズの企業だけでなく、大手企業の中で新しく立ち上げた事業部門なども含みます。

― もう少し具体的にお聞かせいただけますか?

伊禮
新規事業や新しいプロダクトを立ち上げた際、必ず直面するのが「どうやって市場に受け入れられるか」「どの顧客層に、どのようにアプローチすれば売れるのか」というマーケットフィットの検証だと思うんです。
プロダクトが良いものであることは大前提としても、それをどうやってターゲット顧客に届け、価値を理解してもらうか、という市場開拓のプロセスは、全く別の難しさがありますよね。特に、これまでとは異なる市場や顧客層を狙う場合は、社内にノウハウが蓄積されていないケースも多いと思います。

― 確かに、プロダクト開発とマーケット開拓は両輪でありながら、異なる専門性が求められますね。

伊禮
「良いプロダクトが作れたけれど、これをどうやって市場で検証し、拡販していけばいいか分からない」という課題を抱えている企業にとっては、プルーセルがとても心強い「検証パートナー」になり得るでしょう。今回の当社のケースのように、自社だけで手探りで進めるよりも、はるかに早く、そして確度の高い示唆を得ることができたと感じています。

― 立ち上げをスムーズに確実におこないたい企業に対し、プルーセルのサービスが有効だと感じていただけたわけですね。

伊禮
「どのセグメントが有望か」「どのような訴求が響くか」といった具体的な勝ち筋が早めに見えてくれば、その後の本格的な営業展開やマーケティング戦略も、自信を持って進めることができます。逆に、検証の結果、想定していた市場での反応が芳しくない、ということが分かれば、早期に戦略を修正することも可能です。こうした初期の仮説検証プロセスを、専門的な知見と実行力を持つプルーセルと一緒に進められるメリットは非常に大きいと思います。

― ありがとうございます。その他には、どのような企業にお勧めできそうでしょうか?

伊禮
インサイドセールスの立ち上げや、あるいは既存部隊の効率化・高度化といった課題を抱えている企業にも良いのではないでしょうか。単にアポイントを取るだけでなく、再現性のある仕組みづくりという観点からも、相談してみる価値があると思います。

― 確かに、新規事業の市場検証とインサイドセールスは密接に関連していますね。

伊禮
まとめると、対象としては、新しい挑戦をしようとしている企業、特にBtoB領域で新規事業や新市場開拓に取り組む企業。特に、市場検証や初期の顧客獲得、そしてそのための営業プロセス構築に課題を感じている場合には、プルーセルの支援がとてもフィットするのではないかと思います。単なる作業代行ではなく、戦略立案から実行、そしてデータ分析に基づく改善提案まで、一気通貫で伴走してくれるパートナーを探しているのであれば、自信を持ってお勧めできますね。

― ありがとうございます。今後の弊社のご支援についても、そうした期待に応えられるよう努めてまいります。

UPDATE
2025.11.24

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