営業代行は、営業業務を請け負う会社のことをいいます。営業担当者やノウハウが不足している、売り上げが伸びない、新しい販路開拓、これまで自社で入り込めないような企業や業界に対してアプローチをしたいなどさまざまなケースにおいて活用されています。営業代行の報酬体系は主に、成果報酬型や固定報酬型、混合型が挙げられます。
成果報酬型は契約数や会員獲得など、あらかじめ設定した目標に対して成果があった場合のみ報酬が発生します。そのため、報酬額が無駄になることがありません。しかし、一般的に成果報酬型は固定報酬型と比較して料金が割高となることが一般的です。さらに、成果が思った以上に多い場合は費用が高額になります。そのため、成果に応じて予算に幅のある場合や上限設定ができる代行会社であれば、成果報酬型のほうがメリットが大きくなる場合があります。
営業代行とは
営業代行とは、営業業務の契約獲得をはじめとした営業業務を請け負うことです。営業代行は商品やサービスの営業、販売をおこなうだけでなく営業戦略や体制の改善、社員教育など営業活動全体のサポートをおこないます。特定の業務に特化している場合やトータルで営業業務をサポートしている場合などさまざまな代行会社があるのです。
営業代行が必要な理由として、人材不足やナレッジ不足が挙げられます。少子化や高齢化による労働人口の減少や人出不足により十分な研修ができない状況、営業業務において十分なスキルやナレッジを持っていない企業は少なくありません。
営業代行会社は営業に関連するノウハウやリソース、ノウハウを持ち合わせています。そのため、従業員やノウハウが足りていない場合などさまざまな目的において営業代行が活用されています。そのほかにも、新しい分野や業界において新規企業を展開する場合でも営業代行を活用する方法が挙げられます。企業全体が不足している新しい業界においての経験やノウハウを代行会社が持っていることにより、スムーズに事業を進められる可能性が高くなります。
営業代行の選び方
営業代行会社にはさまざまな特徴があります。そこで、次の点に注意をして代行会社を選択することが重要です。
- 実績で選ぶ
- 営業プロセスを明確にしている会社を選ぶ
実績で選ぶ
代行会社を利用する目的として、実績からくる営業のノウハウや知識を活用することが挙げられます。そのため、実績が十分ではない代行会社に依頼をしても思ったような成果が得られない可能性が高くなるのです。取引歴や類似サービスを明示していれば、依頼しやすくなります。
さらに、それぞれの代行会社によって得意分野が異なります。例えば、アポイント取得が目的の場合は、アポイント取得が得意な会社を選ぶことが重要です。
営業方針を明確にしている会社を選ぶ
営業方針を明確にしている会社であれば、自社の営業方針とあった代行会社を選ぶことが可能です。もし方針とずれていれば顧客に対して悪い企業イメージを与えてしまう可能性があります。代行担当者は顧客から見れば自社の従業員と判断します。そのため、代行会社の営業方針が自社のものとずれていれば、後々トラブルになる可能性があるのです。
事前に方針を明確にしていれば、代行会社とスムーズな話し合いができます。
営業代行における報酬体系とは
営業代行を選ぶ方法として、ほかには報酬体系で選ぶ方法があります。営業代行における報酬体系には次の3種類が挙げられます。
- 成果報酬型
- 固定報酬型
- 混合型
成果報酬型
成果報酬型は、成果が発生した時点で報酬が発生します。成果発生以外は報酬が発生することがないので、支払いをして成果が出ないといった心配がありません。成果は顧客獲得数、受注金額、コール数など設定することが可能である場合が一般的です。
固定報酬型
成果に関係なく、毎月決まった金額を支払いする方法です。そのため、成果が増えたとしても報酬に変動はなく予算の管理がしやすいのが大きな特徴です。固定報酬型は、支払う費用が変わらないことから成果が増す分だけ利益が増えます。しかし、逆に言えば成果が発生しなくても同じ金額の支払が必要です。そのため、代行会社によっては十分に取り組んでくれない可能性があります。
混合型
ある一定の固定報酬に加えて、前もって定めた成果に応じて報酬を加える料金体系です。営業代行会社によって内容が大幅に異なります。
成功報酬型のメリット
成功報酬型には次のようなメリットが挙げられます。
- 単発での活用が可能
- コスト削減
単発での活用が可能
短い期間だけ営業代行が必要な場合にも、成果報酬型営業代行が向いています。特に、短期間で売上額を上げたり、アポイント取得の数を増やしたりしようとする場合、従業員が対応すると過重労働になる可能性があります。そこで、スポットで依頼する場合は成果報酬型が向いています。
コスト削減
成果報酬型は成果を達成してはじめて報酬が発生します。そのため、企業が抱えている業務のみを依頼することでコスト削減につなげることが可能です。例えば、繁忙期だけテレアポ業務において代行会社に依頼することで、人員を増やすよりも低コストだといえます。
成果報酬型が向いている企業
成果報酬型が向いているのは、繁忙期や閑散期において極端に業務量が違う企業や営業において部分的に依頼したい場合です。従業員を補充したり、固定報酬型の代行会社に依頼したりするとコストが高くなります。そのほか、代行依頼のコストを抑えたい企業やリードタイムが短い商材を扱う企業においても成果報酬型の方がコストが安くなると考えられます。
幅広い業務に対して長期的に依頼するのは固定報酬型、スポットでの依頼や部分的な依頼の場合は成果報酬型がおすすめです。
成果報酬型における注意点
成果報酬型において以下の注意点が挙げられます。
- 固定報酬より設定額が高め
- 課題を解決できる設定
固定報酬より設定額が高め
成果報酬型は固定報酬型に比べて金額設定が高めであることが一般的です。そのため、上限額を設定しておかなければ、想定以上の予算が必要になる場合があります。
課題を解決できる設定
営業活動を進めるにあたって、課題が変わることがあります。例えば、アポイント取得を代行会社に依頼をして安定して結果が出るようになった場合、新たな課題において自社で取り組むか成功報酬設定を変更することが大切です。もし、アポイント取得に特化した営業代行に依頼していた場合は、商談やクロージングなどまで対応している会社に依頼し直す必要があります。
まとめ
営業代行の料金体系には主に成果報酬型と固定報酬型、それらにおいて両方の要素を取り入れたパターンがあります。どのシステムを選ぶかは企業のニーズや代行会社との打ち合わせで決定することが必要です。例えば、毎月の予算上限が決まっている場合は固定報酬型にするか、成功報酬型で上限を設定するかのいずれかになります。
成果が出た場合は予算調整できる場合は、成功報酬型が適している可能性が高くなります。さらに、両方の要素を苦に合わせた混合型もあるため、報酬体系においても十分に話し合いをすることが重要です。このように、企業が求める内容によって選ぶべき報酬体系が異なります。さらに、同じ報酬体系でも代行会社によって内容が異なる場合があるので、契約をする前に十分に確認することが重要です。