テレアポ営業でむずかしいといわれる理由の1つに、代表電話に電話をすると受付につながる点が挙げられます。担当者と話すためには受付を突破する必要があります。しかし、受付突破をするのは、テレアポ禁止のルールがあったり取次ぎをしてくれなかったりなどの理由でむずかしいのが現状です。
テレアポで受付を突破するためには、受付の特性を活かしたり丁寧な言葉を使ったりなどさまざまな対処方法があります。
テレアポによる受付突破
営業活動においてさまざまなアプローチがありますが、現在でもテレアポをしているケースは少なくありません。しかし、テレアポにおいて大きな課題の1つになるのが受付でのブロックです。受付ブロックとは、電話に出た受付担当者が営業担当者に取りつがないことをいいます。
受付を突破しなければ担当者と話せないケースが多く、テレアポにおいて受付突破が関門の1つです。受付において不要と判断されたらその時点で取次ぎをしてもらえないうえに、半数以上のテレアポは受付でブロックされると考えるのが一般的です。そのため、受付でブロックされたからといってテレアポの技術が足りないとは言い切れない部分があります。
受付突破がむずかしい理由
テレアポにおいて受付突破がむずかしい理由として次の点が挙げられます。
- 電話応対マニュアルがある
- 受付がテレアポ対応に慣れている
- すでに同じ目的のサービスを契約している
- スピーディーなトークをする
電話応対マニュアルがある
企業によってはテレアポとわかった場合や決まったフレーズを電話で使った場合は、取り次がないと取り決めをしている場合があります。さらに、クライアント以外はすべてとりつがない企業もあります。
受付がテレアポ対応に慣れている
受付はテレアポ対応に慣れていることから、話し方ですぐに営業電話と判断します。営業電話と判断された場合は、取り次いでもらえることはありません。
すでに同じ目的のサービスを契約している
受付担当者が自社が導入している商品やサービスを把握している場合、すでに同じ目的の商品やサービスを導入している場合は担当者につながらない可能性が高まります。しかし、現在導入しているサービスに不満点があったり、導入サービスを変更するメリットがある場合は商談につながる可能性もあります。
スピーディーなトークをする
テレアポではゆったりと落ち着いたトーンで話すことが重要です。しかし、受付においてはスピーディーさが重要です。受付では多くの電話に対応する必要があるため、時間をかけすぎると不快感を与える可能性が高まります。
テレアポで受付突破するときのポイント
テレアポで受付突破するときのポイントは次の点が挙げられます。
- 受付の特性を利用する
- 丁寧な言葉遣いをする
- 担当者名を名指しする
- 専門用語を使わない
- 具体的な数値を使う
- 事前の資料を送付する
- 余計な説明はしない
- 代表電話以外に架電する
受付の特性を利用する
担当者に変わってほしいというだけで営業の電話であることがバレてしまい、受付を突破できない可能性があります。そこで、「担当者にお伝えください」とだけ伝えて電話を切ると効果的です。受付係は伝言を受け取る特性があり、担当者からの折り返し電話がある可能性が高くなります。
伝言の内容によって折り返しの電話をもらえる可能性があがります。営業だと感じられないような、伝言内容にすることが重要です。
丁寧な言葉遣いをする
丁寧な言葉遣いをしないと、受付が不快に感じやすくなります。受付に取り次いでもらうためには、受付に対して良い印象を与えることが重要です。普段から丁寧な言葉遣いをするために、トークスクリプトを活用することが一般的です。
担当者名を名指しする
担当者を名指しすることで、受付に対する信頼感は高まる傾向です。多くの企業が担当者の名前をWeb上で表示するケースが増えています。さらに、個人のSNSを探す方法もあります。
専門用語を使わない
営業トークにおいて、専門用語を多用すると相手に伝わりにくくなります。受付突破時に限らず、相手にわかりやすく自社の商品や導入したときのメリットを伝えることが重要です。
具体的な数値を使う
20%売り上げが上がった、10%コストカットしたなどと具体的な表現をすることが大切です。より信憑性が高くなり、商品やサービスを導入することによるメリットが伝わりやすくなるのです。
事前の資料を送付する
受付につながると電話の要件を聞かれることが一般的です。そこで、事前に送付している資料について説明したいことがあると伝えることで、担当者につないでもらえる可能性があります。
余計な説明はしない
テレアポの目的は面談の機会を作ることであり、架電を通してサービスや商品を売るわけではありません。もし、中途半端に商品やサービスを説明すると十分に魅力を伝えることなく、そこで電話を切られてしまう可能性があります。
商品やサービスを紹介するのは直接会って話すことが重要で、テレアポはアポイントを取得することが最優先です。
架電する時間帯を考える
担当者が不在の場合は受付担当者が取り次がないことになります。この場合は、時間を変えて架電をし直すのが1つの方法です。始業時は朝礼をしていたり午後から会議に入っているなど、担当者が不在になりやすい時間帯は時間帯を工夫することが大切です。
代表電話以外に架電する
代表電話に架電をすると、総務担当者が電話に出ることが多く担当者につないでもらえない可能性が高くなります。しかし、ほかの部署に電話をすることで担当者の連絡先を教えてくれる可能性があります。
受付を突破するためのトークスクリプト
テレアポにおいて受付を突破するのは容易ではありません。そこで、受付突破をするためのトークスクリプトを準備することで、受付突破をする可能性が高くなる場合があります。トークスクリプトを導入することにより、次のメリットが挙げられます。
- 伝えたい内容を話しやすくなる
- 簡潔に要件を伝えやすくなる
伝えたい内容を話しやすくなる
トークスクリプトを活用することで、必要な情報を伝えやすくなります。従来のテレアポとは、自分の言葉を使うのが一般的です。しかし、営業担当者一人ひとりのセンスや勘、経験に頼ることになるため、近年ではトークスクリプトを使うケースが増えています。顧客リストに合わせて複数のパターンを用意することで、より突破率を上げることが可能です。
簡潔に要件を伝えやすくなる
テレアポをするにあたり、アポを獲得しようとし過ぎると商品やサービスについて説明をしすぎる傾向にあります。最小限の情報を伝えてより詳しく話を聞きたいと思わせることが重要です。
テレアポにおいて、経費削減、売上向上といった相手に対して具体的なメリットを伝えることが重要です。トークスクリプトに重要なワードを含めることで短い時間で簡潔に要件を伝えやすくなります。
まとめ
担当者と話すことができなければ商談の機会を得ることはできず、受付突破はテレアポにおいて重要な要素の1つです。取引先からの連絡以外はすべてお断りしていたり受付がテレアポだとすぐに気が付くと担当者につないでくれないなど、さまざまな理由において受付を突破するのは容易ではありません。
しかし、丁寧な言葉遣いをしたり担当者に伝言を依頼したりするなど工夫することで営業につないでもらえる可能性が高まります。